下痢になると、気持ち悪くなって吐きそうになったり、実際に嘔吐してしまうことがあります。このように、下痢と嘔吐の症状が同時に出る状態を「嘔吐下痢症」といいます。

嘔吐下痢症は、胃腸の風邪とも呼ばれます。感染性胃腸炎急性胃腸炎と症状は同じで、単に呼び方が違うだけです。

嘔吐下痢症になると、下痢や吐き気の症状が出ます。なぜ下痢と一緒に吐き気の症状が出るかというと、体に入った悪いものを体の外に出すという同じ目的の働きだからです。

嘔吐と下痢の症状が出る流れ

食べたものが腐っていたり、細菌に感染していたりすると、体は体外に出そうとします。それが下痢や嘔吐です。症状が出る順序は、嘔吐→下痢が一般的です。

  1. 腐ったものを食べると変な味がして、ペッと吐き出す
  2. 飲み込んで胃に入った場合、突然の吐き気、嘔吐の症状が出る
  3. 腸まで運ばれると、下痢として出そうとする
  4. ただし、便秘などで便が詰まっている場合、吐き気や嘔吐の症状が続く

食べ物が傷んでいる場合、食べた時点で気が付きます。変な味がする、見た目が変、カビが生えているなど、何かしらの変化があり、食べてもすぐに気付いて吐き出します

気付かずに飲み込んでしまうと、突然の吐き気や突然の嘔吐が起こります。なんとなく気持ち悪いな・・・。と思ったら我慢できないほどの吐き気が来て、その場で吐いてしまいます。

腸にも影響が出ると、下痢になります。腸まで原因菌が運ばれていた場合、吐くよりも下痢の方が早く排出できるからです。

しかし、この時に肛門付近で便が詰まっていたり、何かしらの原因で便が出せないとなると、「じゃあやっぱり上から出そう」となり、吐き気や嘔吐の症状が起こります。

ですから、通常は嘔吐→下痢ですが、人によっては、下痢→嘔吐という順番で症状が起こる場合もあります。

どちらか一方の症状しか出ないことも

食べてすぐに吐いた場合、嘔吐だけで症状が収まることもあります

嘔吐下痢症とは言いますが、下痢になる前に悪いものを全て出してしまえば、下痢にならず嘔吐だけで終わることもあるのです。

また、嘔吐せずに下痢だけの場合もあります。その場合でも嘔吐下痢症や感染性胃腸炎、急性胃腸炎などと呼ばれるため、違和感を感じるかもしれません。

ウイルスや細菌にはいろいろな種類があり、季節で増えやすいのがノロウイルスロタウイルスですが、このようなウイルスに感染したとしても、症状が少ししか出ないこともあります。

例えば、ロタウイルスの場合、ひどい下痢と嘔吐、発熱、白い下痢などの症状が出ますが、必ずしもそのような症状が出るとは限りません。下痢だけだったり、嘔吐だけだったり、便の色が白くなるだけだったりと、個人差があります。

必ずしもウイルスや細菌が原因とは限らない

普通、下痢と吐き気の症状が出たら、食べ物が腐っていたとか、ウイルスに感染したとか、風邪を引いたなどを疑いますが、必ずしもそのような原因があるとは限りません。

下痢と吐き気という症状は、消化不良でも起こる場合があります。お腹が冷えた状態で消化しにくいもの(肉や乳製品など)を摂取すると、下痢と共に吐き気や嘔吐が起こります。

お腹が冷えて消化器系の働きが低下すると、食べ物がスムーズに運ばれなかったり、消化されないため、食べたものが体内で腐敗して下痢を起こします。

その他にも、頭痛や胃もたれ、胃が張るなどの症状も同時に現れることが多いです。

過敏性腸症候群で吐き気は起こる?

過敏性腸症候群でも吐き気の症状が出る場合があります。

1つ目が胃腸の不調です。

胃腸の働きが悪くなって腐敗したガスが体内に溜まり、圧迫されたことによる腹部の不快感が吐き気に繋がるケースです。

吐き気と共に、ゲップやおならなどの症状を伴うことが多いです。

2つ目に、逆流性食道炎も考えられます。逆流性食道炎はストレスで起こりやすく、過敏性腸症候群と併発しやすい病気です。胃酸の逆流や腹部の膨張感で、吐き気が起こります。

普段からゲップしやすかったり、苦い水が口の中に戻ってくるという場合は、逆流性食道炎を併発している可能性が高いです。

3つ目が、自律神経失調症です。

自律神経はストレスによって乱れるため、過敏性腸症候群の人に非常に多いです。漠然とした不安やイライラ、下痢によるストレスなどが原因で、吐き気に繋がります。

このように、過敏性腸症候群はストレス性の他の病気を併発していることが多いため、下痢や便秘以外の症状を伴うことがあります。

ただし、毎日のように吐き気や下痢が続くという場合、重大な病気が隠れている可能性もあります。ストレスによるものであれば自分でも改善できますが、まずは医師の診断を受けるようにしましょう。

善玉菌を増やして下痢を改善する

慢性的な下痢の主な原因は、ストレスや生活習慣の乱れによって起きた腸内バランスの悪化です。下痢を改善するには、腸内環境の改善が欠かせません。

乳酸菌は善玉菌のエサになり、悪玉菌を抑制します。普段からストレスを感じていたり、通勤や通学途中でゴロゴロ、トイレを探すのが日課になっているという人は、乳酸菌を始めてみましょう。

乳酸菌は毎日続けないと意味がありません。ヨーグルトを買ってもすぐに食べ忘れてしまったり、買い忘れてしまう人はサプリメントがおすすめです。