一口に下痢と言っても、原因はさまざまです。原因によって飲んで良いものと悪いものがあります。

まず基本的に、下痢になりやすい飲み物はどんな場合であってもNGです。下痢になりやすい飲み物とは、冷たいもの、糖分が多いもの、お酒、牛乳、人工甘味料が多く使われているものです。

冷たいものを飲むと下痢をする

冷たいものは腸のぜん動運動を活発化させます。体を温めるために腸をいつも以上に動かすため、腹痛が強くなり、下痢もひどくなります。

また、消化酵素は普段の体温と同じ環境で働くようにできているため、冷たいものを飲み過ぎると体が冷え、消化酵素が働きにくくなり、消化不良を引き起こします。

ストレス性の下痢

ストレスによる下痢は、自律神経の乱れが影響しています。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、仕事や運動中は交感神経が優位になるようになっています。その際中は作業に集中するため、便意は来ないのが普通です。

しかし、ストレスで自律神経が乱れると、仕事中や通勤中など、リラックスしていない時にもかかわらず便意が来て、それがさらにストレスとなり、下痢になります。

ストレスによる下痢の場合、食べてはいけないものや飲んではいけないものは特にありません。原因はストレスなので、下痢の原因になっているストレスをなくすか、1度下痢をしてしまえば症状は収まります。

思い込みによる下痢に注意

ストレスが原因の場合、思い込みで下痢になる場合があります。

その飲み物自体に下痢になる要因が無くても、精神的なもので下痢になってしまうということです。

例えば、過去にたまたまA飲料を飲んで、下痢になってしまったとしましょう。本当は風邪や別の原因で下痢になったのに、あなた自身はA飲料のせいで下痢になったと思い込んでいる状態です。

別の日にA飲料を飲む機会が訪れました。あなたはその時「この間A飲料を飲んで下痢になったんだよなー」と思いませんか?

この思い込みがストレスとなって腸に影響が及び、下痢になることがあります。過去の下痢がトラウマになっていて、本当はその飲み物は何も悪くないのに、下痢の原因になってしまうのです。

また、誰かから「○○飲むと下痢になるらしいよ。」と聞いたのが原因で、その○○を飲んだだけで下痢になることもあります。これも同じように思い込みです。

飲むと下痢になるかもしれないという不安感で下痢になってしまうので、この場合、何を飲んでもお腹を壊します。

ぜん動運動を弱める飲み物が有効

ストレス性の下痢は、腸の動きが活発化して起こります。なので、腸の動きを静めてあげれば下痢と腹痛は治まります。

ぜん動運動を抑える飲み物のオススメは、紅茶や烏龍茶です。この2つにはタンニンという成分が含まれていて、ぜん動運動を弱くする働きがあります。

ただし、これらはあくまでも応急処置であり、慢性的なストレス性の下痢、すなわち過敏性腸症候群を治すことには繋がりません。

毎日のように下痢に悩まされている場合は、元となっているストレスをなくし、乳酸菌の摂取で腸内環境を整えるなどの対策が必要です。

細菌やウイルスによる下痢(食中毒)

ストレス性の下痢とは打って変わって、食中毒の場合は下痢を止めてはいけません。

体の中に入った毒を出すために下痢をしている状態なので、紅茶や烏龍茶を飲んでぜん動運動を抑制すると、症状は悪化してしまいます。

特に、O-157などの毒性の強い細菌やウイルスの場合、早く排出しないと異常増殖を起こして死に至ることもありますので、対処法には十分注意する必要があります。

ですが、だからといって下痢をひたすら出し続けると、今度は脱水の危険があります。食中毒による下痢は症状が2日~3日間続くため、その間に下痢をし続けると体内の水分が無くなり、重症化することもあります。

実際、海外の貧困が著しい地域では、食中毒による死亡の中でも最も多いのが下痢や嘔吐による脱水症状だそうです。

日本では点滴で対処できるため、脱水症状で死亡することは珍しいですが、油断するのは危険です。

脱水症状を防ぐために

脱水症状を防ぐためには、経口補水液を使いつつ、薄めたお茶やお湯、常温のスポーツドリンクを飲むようにしましょう。

風邪の時にポカリスエットというのは定番ですが、実は下痢の時にはあまりよくない飲み物です。糖分が多すぎるため、余計に下痢が悪化します。

下痢というのは体を酷使してる状態ですので、運動中に飲む「ハイポトニック飲料」を使いましょう。ハイポトニック飲料は、アサヒのスーパーH2Oや、カルピスオアシス、ヘルシアウォーターなどがあります。

家にポカリスエットなどしかない場合、いつもよりも薄めて飲めばOKです。詳しい作り方についてはこちらを参考にしてください。

リンゴジュースはダメ?

リンゴは下痢に良い食べ物ですが、リンゴジュースで摂取するのはあまりオススメできません。

どうしてもというのであれば100%のリンゴジュースを選び、その中でも濃縮還元タイプは避けたほうが良いでしょう。

濃縮還元というのは、1度果汁から水分を取り除き(濃縮)、再度水分を加える(還元)方法です。100%のジュースといえば、中身が全て果物から採れたものと思いがちですが、実は違います。

濃縮還元というのは、1度熱を加えてドロドロにした液体に水を加え、サラサラにするという方法を使っています。めんつゆは水で薄めて使いますが、これとほぼ同じです。

この水で薄める過程で、ただの水ではなく、砂糖水を使ったり、塩分を入れて味を調整する場合があるのです。

砂糖水で薄めたタイプのリンゴジュースを飲んでしまうと、糖分が多く入っているため、余計に下痢が悪化してしまいます。

飲むなら100%でストレートタイプのリンゴジュースか、自分ですりおろした物を使うようにしましょう。

細菌以外が原因の下痢

食べ過ぎや食物アレルギー、牛乳、人工甘味料など、細菌やウイルスが関係していないタイプの急性下痢の場合、対処法は多岐にわたります。

そのため、対処法はそれぞれ違うのですが、基本的には食中毒と同じように、スポーツドリンクなどで水分を十分に摂取するのが良いです。

また、下痢をすると腸内の善玉菌が流されてしまい、腸内細菌のバランスが乱れて悪玉菌が増えます。悪玉菌が増えると腸の機能が悪化し、下痢が治りにくくなったり、ちょっとのことで下痢になったりします。

病院では、抗生物質を使うときは腸内の善玉菌を殺してしまうため、乳酸菌が入った整腸剤が処方されます。

下痢の時も同じように、善玉菌が減った後は乳酸菌を積極的に取り入れるのが重要です。下痢を長引かせない、慢性化させないためにも、日常的に乳酸菌を摂取していきましょう。

善玉菌を増やして下痢を改善する

慢性的な下痢の主な原因は、ストレスや生活習慣の乱れによって起きた腸内バランスの悪化です。下痢を改善するには、腸内環境の改善が欠かせません。

乳酸菌は善玉菌のエサになり、悪玉菌を抑制します。普段からストレスを感じていたり、通勤や通学途中でゴロゴロ、トイレを探すのが日課になっているという人は、乳酸菌を始めてみましょう。

乳酸菌は毎日続けないと意味がありません。ヨーグルトを買ってもすぐに食べ忘れてしまったり、買い忘れてしまう人はサプリメントがおすすめです。